さようなら!障害者自立支援法 つくろう!私たちの新法を! 10.30全国大フォーラム


 
参議院議員会館での様子

今回、私達は前日29日に行う国会議事堂要請行動から参加するために早朝の新幹線で東京へ。国会議事堂要請行動は衆・参議員計270名全員へ要望書と明日のフォーラムのチラシを手渡しし、想いを伝えるというもの。
お昼ご飯もゆっくり食べられないまま、参議院議員会館へ急ぎ13時に会議室へ集合。代表より「自立支援法は当事者の意見を聞いてくれず、そのため何度も大行動を行ってきたが今回を最後にしたい。新しい政策を応援し作り変えていくための最後の一押しとしていきたい。」と述べられた後、各班に分かれて打ち合わせし早速要請行動スタートした。
議員一人一人、約20名ほどを直接訪問していくので緊張する。ほとんどの方が秘書対応だったが、受け取り拒否されることなく熱心に訴えを聞いて頂けたのが印象的だった。
最後は会議室に集まり、全体的な印象として以前より対応(特に自民)が変わったこと。民主は事前に30日の大行動に対して通達があったこと、28日に自民より大行動による説明を求められ代表3名が鴨下一郎氏・加藤勝信氏に対して口頭で説明にあがったことが報告された。全体的に何かが変わるような反応を受けたので、明日の大行動を頑張ろうという意気込みが述べられ、国会議事堂要請行動を閉会した。

そして30日、いよいよ大フォーラムが開催された。
当日は1万人を超える人手があり、会場となる日比谷野外音楽堂には入場制限がかかるほど。
オープニングが盛大に行われ、石野富志三郎さんが主催者挨拶を、太田修平さんが力強く集会アピールをした後に 来賓紹介があった。残念ながら午後より参議院本会議開催のため少ない人数だったが、鈴木宗男氏が来ていたのには驚いた。
また、本日最大の盛り上がりをみせたのが、
連帯挨拶政府代表として長妻昭厚生労働大臣と山井和則政務官が来られたことだ。

大フォーラムで言葉を述べる長妻厚労大臣 参加者のアピールに応える長妻大臣と、その右側で拍手をする山井議員。

長妻厚生労働大臣が
「障害者自立支援法を廃止するということを決断している。これは、私ども民主党だけではなく国民新党、社会民主党、連立を組む3党の合意文章の中にも盛り込まれている。4年間の政権の1期の中で、この応益負担から応能負担に変える新しい制度を創設していく。なので、みんなで一緒によりよい制度をつくっていきたい。」
と言葉を述べられ全文はこちら)、アピール文を直接受け取るシーンもあり、その光景を見て目頭を押さえ男泣きする山井和則政務官がとても印象的だった。写真を撮れなかったのが悔しい。
残念ながらその後すぐにお二人は退席され、引き続き反貧困ネットワークの湯浅誠さんが派遣村のことを交えながら「人が生活できる国に・人が生きていける国に」と、障害者自立支援法訴訟の原告代表家平悟さんが「私たちは今後、訴訟と協議を同時にすすめることが新しい法制度をつくる一歩になると考えている。共に頑張ろう」と訴えた。

数十分プログラム予定より遅れて政党シンポジウムが行われた。

コーディネーターは藤井克徳氏・今村登氏、質問・意見発表は石渡和美氏・尾上浩二氏・小中栄一氏、感謝・連帯挨拶として勝又和夫氏が参加。各政党からは民主党 石毛えい子氏・日本共産党 橋千鶴子氏・社民 阿部知子氏が来られた。

 
シンポジウムに来られた各政党の方々

国民新党 亀井郁夫氏も来られたが時間が無いため「新しい法制度を作って共に頑張ろう!」とコメントし退席された。
ここで自民・公明が欠席した理由が述べられ、「さようなら障害者自立支援法というのはあまりにも悲しすぎるので欠席させていただきたい。」とのこと。これには会場から微妙な笑いが起こっていた。
シンポジウムの要点として3点挙げられる。


1つ目は新しい法律のポイント。
→質問として現在の障害者自立支援法の問題点(応益負担・三位一体により谷間の人がより谷間に・30年前に戻るような内容など)を挙げ、それに対し各党からは、今の障害者自立支援法は問題があることを認識していることを答えられた。この時社民の阿部氏が熱く語り、会場が沸き立つ一場面も。

2つ目は新しい法律をどう作っていくか。
→民主からは内閣をトップとする推進本部を立ち上げることが目標とあり、各党共通の考えとして内容は権利条約に沿って作っていきたいとのこと。

3つ目として新法はどうやって作るのか。
→社民から、制度改革推進本部の立ち上げを。日本共産から、財源は無駄を省けば確保できる。当事者抜きで決めないようにする。民主からは制度改革推進委員会の半数を当事者・もしくは当事者に関わる人とし、当事者が意志決定できるようにしたい。そして権利を守れるシステム自体を考えていく。本部は年内立ち上げ目標で与党は動いていることを答えられた。

果たして、今までよりは希望を感じてのアピールとなったのか?そしてこの様な行動が、これで最後となるのか・・・・・?

その他質問事項で介護保険との統合廃止はあるのかと問われ、社民・日本共産は統合しないと明言し、民主としては断言できないが統合するなら新法に統合したい(個人の意見として)と回答するシーンがあった。
自民・公明が欠席していたので反論などがなく、みんなで意思確認をするようなシンポジウムになったと思う。

シュプレヒコールと閉会挨拶後、いよいよデモ開始。厚生労働省前集会に参加していた方も合流し、私たちは東京駅鍛冶橋方面のコースへ。警察の協力を受け、シュプレヒコールを訴えながら公園を抜け大通りに進んでいく。どこまでも続きそうな大行列である。最後尾だったこともあり「お疲れ様」と声をかけられながら一時間半かけて鍛冶橋交差点へゴール。終わった後は至る所で拍手がわき上がり、無事に終わったことを噛みしめることができた。みんなの期待が寄せ集まった大行動だったなと感じた。

この2人、同じ首の向きに同じ表情。
ともに豊中からの参加者です。
こちらも豊中からの参加者。正直に思いを訴えました。


デモ行進での2コマ。歩くのがしんどい身体の人も、最後まで目的を達成しました。



シュプレヒコール! 障害者自立支援法よ、さようなら! 国は障害者の声をきけ! 応益負担をなくせ! 区分認定制度を見直せ! 移動支援やコミュニケーションを保障しろ! 重度訪問介護を拡充しろ! ヘルパーを増やせ! 施設や病院からの地域移行を進めろ! 障害児施策を拡充しろ! 障害の範囲を見直せ! 手帳のあるなしで、決めるな! 国は障害者の地域生活を支えろ! 私たち抜きに私たちのことを決めるな! 私たちの手で新しい法律をつくろう! 障害者の権利を勝ち取るまで闘うぞ! 最後の最後まで闘うぞ!



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